NISA歴7年の筆者がオススメする「つみたてNISA」商品分類の組み合わせ

今からつみたてNISA

ミレニアル世代・Z世代の皆さん、こんにちは。millenisa(ミレニサ)です。

前回の記事ではつみたてNISAの商品は大きく分けて、①先進国株式 ②新興国株式 ③国内 ④バランス型の4分類されること、またそれぞれの特徴について解説いたしました。

先進国、新興国、国内、バランス型ってなに?その特徴を独自解説!

今回の記事ではどの商品分類の組み合わせが最適なのか考えます。また更に細分化して次の6分類とします。

  1. グローバル(株式100%)
  2. 先進国株式(日本除く)
  3. アメリカ株式
  4. バランス型
  5. 新興国株式
  6. 国内

さらに商品の購入数を悩んでいる方も多いと思いますので、購入商品が1つの場合、2つの場合のそれぞれのパターンでオススメを解説します。

これはNISA歴7年の経験から導き出した僕の独自見解です。毎月の積立金額や家族構成、現在の金融資産などによって考えも変わってきます。参考程度にご覧いただき様々な意見から総合的に判断して、自分自身の組み合わせやポートフォリオを導き出して欲しいと思います。

オススメ商品分類『積立商品が1つ』の場合

積立する商品を1つにしたい方は『グローバル(株式100%)』か『先進国株式(アメリカ+欧州)』をオススメします。どちらも星3つにしていますが、自分がどちらか選ぶなら『グローバル(株式100%)』を選びます。商品が株式100%の時点で十分に攻めの運用です。せめて先進国、新興国、国内も全てに地域分散していた方がリスクも分散できて安心です。といってもグローバルな世界においては結局影響しあっているので気持ち程度ではありますが。

先進国といってもその構成はほぼアメリカで、商品の違いはアメリカの比率の大小となります。例えばeMAXIS Slim先進国株式インデックスはアメリカの構成比が70%を超えています。その他の先進国株式と名前が付く商品もほぼ同じ比率です。組入銘柄もGAFAMを筆頭に上位10銘柄はほぼ同じです。つまり先進国株式と名乗る商品はどれを選んでもアメリカ主体です。

S&P500や全米株式と名乗る商品はもちろんアメリカ100%です。僕は以前は先進国株式を購入していましたが2019年からはアメリカ100%の商品に変更済です。

上記の一覧にも理由は述べていますが、消去法で考えてもリスクの大きい『新興国株式』と成長の止まった『国内』は対象外となります。そして1本だけなら物足りない『バランス型(債券含む)』と1国だけの『アメリカ株式』も優先順位は下がります。

とはいっても人生何が起こるか分かりません。長期の積立の自信が無い、また数年で途中解約して資金を使う予定があれば、安定優先の『バランス型(債券含む)』や短期間では最も高いリターンが期待できる『アメリカ株式』もありだと思います。

つみたてNISAは長期の資産運用により最大限の効果を享受できます。どれを選ぶにしても20年以上継続をすれば、大きな利益を生み出す可能性が非常に高くなります。日本の投資家において数十年単位の長期の資産運用を実行できている人は一握りでしょう。つみたてNISAは初心者向けとか投資の難易度が低いと言われますが、『長期の資産運用』が前提という観点では難易度は高くなります。分かっていても途中で挫折してしまう場合があるからです。

実際に日本の投資信託の平均保有年数は2〜3年というデータもあります。僕の周りでもコロナショックに耐えきれずに売った人や、逆にコロナショック後の株高で利益が出たため売った人などいろいろいます。長期の資産運用の特性をしっかり認識していないと、最大限のメリットを享受できない場合もありえます。

対象商品の一例:グローバル(株式100%)
  • eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)
  • 楽天全世界株式インデックスファンド
  • セゾン資産形成の達人ファンド    他
対象商品の一例:先進国株式(日本除く)
  • eMAXIS Slim先進国株式インデックスファンド
  • ニッセイ外国株式インデックスファンド  
  • 三井住友TAMーSMT グローバル株式インデックス・オープン   他

オススメ商品分類『積立商品が2つ』の場合

積立する商品を2つにしたい方、または1つに絞れない方は上記の組み合わせがオススメです。僕自身のつみたてNISA(自分+妻)でも『バランス型』+『アメリカ』の組み合わせを現在も継続中です。ちなみにバランス4:アメリカ6の比率で(新興国が1割未満ありますがここでは除外します)
積立している商品はeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)とeMAXIS Slim米国株式(S&P500)です。

バランス型だけでは保守的な運用すぎるのでバランス型を4割にして、残りの6割を積極的運用としてアメリカ株式100%で積立ています。バランス型にも先進国株式(REIT含む)が約25%は入っていますが、それだけでは少ないのでアメリカを大きくプラスするイメージです。バランス型には日本も含まれているので結局世界全体に分散投資する形になります。

現在はアメリカ市場をはじめ世界的な株高が進んでいます。僕はeMAXIS Slim米国株式(S&P500)をメインに積立継続していますので保有資産も大きく上昇しています。それに比べてバランス型は小幅な上昇に留まって物足りなく感じる場合もあります。しかしこの商品は『盾と矛』の『盾』の役割なので問題ありません。

僕は家族がいるので教育資金や大きな買い物に備えてバランスの比率を高めにしています。必要な時に大きく値下がりしてマイナスになっていたら困ります。コロナショックのように1年も経たずに回復する場合もあれば、暴落してから回復するまでに数年の期間を要する場合もあります。そうしたリスクに備えてバランス型の積立を継続しています。ちなみにバランス型だけで300万程度が見えてきたら、もう少しリスクを取った配分にすることを検討しています。

対象商品の一例:バランス型+アメリカ
  • eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)+eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
  • 三井住友TAM世界経済インデックスファンド+SBI・V・S&P500

積立購入が2つの場合のもう一つのオススメは『先進国』+『新興国』です。
グローバル株式100%(日本除く)と同じ構成になりますが、この商品は先進国が85%程度を占める場合が多いのでこの2つの組み合わせをすれば先進国と新興国のバランスを変更することができます。

先進国と新興国の比率は『8:2』もしくは『8.5:2.5』くらいがよいのかなと思います。二刀流でも長刀と小刀といった感じでしょうか。

今が1990年や2000年であれば、新興国の成長はまだ懐疑的で先進国一択だったでしょうが、今から10〜30年後の2030〜2050年にはインドや中国の経済成長に疑問の余地はありません。様々な未来予測においてもこの2国はGDPで1〜3位を維持します。中国はここ数年で負の一面が表面化しています。この先10年くらいでそうした問題が平和的解決に向かうことを切に願います。

グローバルな世界においては、新興国が発展しても得をするのは巨大なプラットフォーマーを有するアメリカだけだという意見もあります。しかし中国やインドにおいては政府・国民双方が国内企業や国内産業、財閥を優先的に考える傾向があります。しかも10億を超える人口を有する巨大国家ですから、経済成長が重なれば企業への影響は計り知れないです。特にインドの株式市場は過去最高値を更新し続けています。新興国銘柄の国別構成比も時価総額で変わっていきますのでこうした恩恵を享受できないとすれば勿体ないです。

といってもまだまだ先進国、特にアメリカが固いといえますので先進国の比率を高めに設定して、新興国を少し積立てることをオススメします。

こうした理由で新興国をポートフォリオに入れることを僕は好みます。一般NISAの時もSBIインド&ベトナム株ファンドを積立てていました。といっても今は、つみたてNISAの保有資産全体では1割程度、積立設定は1割未満ですのでリスクは認識しています。時期をみながら新興国の比率も少し上げることを検討しています。

対象商品の一例:先進国+新興国
  • eMAXIS Slim先進国株式+eMAXIS Slim新興国株式
  • ニッセイ外国株式インデックスファンド+SBI新興国株式インデックス・ファンド

最後に

今回の記事では積立商品が1つ、2つの場合のそれぞれのオススメの組み合わせを紹介しました。3つは?と思う方もいるかもしれませんが、年間40万円という枠の中で3つは推奨できないというのが僕の考えです。とういうのも、つみたてNISAの商品は冒頭で述べたように大きく4分類、小さくしても6分類です。

その中で商品の種類を増やしてもどこかで重複します。そうなればどこにどれだけ分散して積立しているのか分かりにくくなります。更に資金が分散すればするほど複利の効果が薄まってしまいます。ですので1つの口座であれば商品分類は2つが適していると考えます。

積立てする商品を選ぶにあたっては、流行りだとか今利益がたくさん出ているとかではなく、自分がどこの地域に投資したいかよく考えて商品分類を選び、その中から商品を選定する作業になります。もちろんそこから信託報酬や純資産、リターンを比較することになります。SBI証券や楽天証券では商品を分かりやすく比較できるのでそのまま利用されるといいと思います。

僕もNISA歴はまだ7年ですが、長期の資産運用において最も難しいのは「続ける」ことと認識しています。

「続ける」ためには今の損益に左右されず、下がったときにも続けることのできる確信が必要です。つみたてNISAは10〜40年の長期の資産運用です。長期で淡々と積立てを継続すれば大きな金融資産を築く可能性が高まります。それに世界経済全体は今後も成長が拡大することは間違いありません。

ミレニアル世代やZ世代の皆さんはそれを信じてつみたてNISAによる長期の資産運用、積立てを継続して欲しいと思います。

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