ミレニアル世代・Z世代の皆さん、こんにちは。millenisa(ミレニサ)です。
最近はつみたてNISAの口座数が増えているといニュースをよくに耳にします。一方で2〜3割の方が口座を作ったでけで積立設定をしていないことも分かっています。積立設定をしていない人の中には、どんな種類があってどの商品が良いのか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
この記事ではつみたてNISAには「どんな種類」の商品があるのかシンプルに説明したいと思います。
つみたてNISAの商品は200本
まず、つみたてNISAは金融庁から認可されている商品しか販売することが出来ません。僕がつみたてNISAをはじめた2018年当初は130本程度しかなかったと思いますが、2021年10月2日時点では『合計200本』の商品が対象となっています。
200本と聞いて多いと感じますか?それとも少ないと思いますか?実際に積立設定をするのは数本程度ですので200本でも多いと思うかもしれませんね。
ちなみに日本で設定されている投資信託はその数何と6,000本以上です。6,000本の中から選ぶよりは、200本のほうが選びやすいとは思いませんか。
しかもつみたてNISAは長期の資産運用を前提として、手数料の低いインデックスファンドが多くを占めています。それにつみたてNISAの商品の取り扱いはSBI証券や楽天でも170本程度、銀行によっては数本しか取り扱っていません。更に選択肢として候補に入るものは10本程度ですので、10本程度から1〜3本を選ぶ感覚が近いと思います。
- 投資信託6,000本以上
⇓ - つみたてNISAの対象商品は200本
⇓ - SBI証券では175本(ここからスタート)
⇓ - 候補は10本程度
⇓ - 1〜3本に決定
※商品数は2021年10月4日時点
この最後の数本を選ぶことが悩ましく、また楽しいところでもあります。ちなみに取り扱い商品の数は証券会社や銀行によって異なりますが多ければ多いほど良いです。ほとんどの銀行は数本で、また自社が設定した商品しか購入できません。
よい商品が購入できない、つまり選択肢が少ないことはその時点で不利です。それに長期の資産運用で今後数十年と付き合うことになるのに、金融機関の都合で絞られたラインナップから選ぶことは相応しいとは言えません。やはり取り扱い本数が圧倒的に多いSBI証券や楽天証券などのネット証券がオススメです。
つみたてNISAの商品は主に4分類される
200本から選ぶとなると大変ですが、まずはどの分類の商品を購入するか絞ることができれば、その後の商品も選定しやすくなります。
先進国(海外)
- アメリカ、欧州など先進国のみで構成された商品(日本は含まれない場合が多い)
- 学校で例えるなら『文武両道の優等生』 常に好成績を出し周りからの信頼も厚いリーダー
- これまで何十年にも渡って世界経済を牽引してきた先進国。過去の実績も申し分なく今後も時代の変化に対応し成長を続ける。
- 世界の時価総額の約8割は先進国でアメリカだけで6割。アメリカは今後も長きに渡って世界の政治経済の中心的役割として存在し続ける。
新興国(海外)
- 中国、インド、ブラジル、台湾など新興国で構成された商品。まだBRICsが中心。
- 学校で例えるなら『可能性を秘めた成長著しい生徒。しかし成績は不安定で問題を起こす一面も』
- 今後10〜30年で中国やインドのGDPはアメリカを抜く可能性も。東南アジアなど次の成長エンジンも控えており長期的視点では大きな可能性と将来性がある。
- 国内情勢の問題を抱えている場合が多く安定性には欠く。内向的になれば成長も鈍化。
国 内
- 日本国内の企業のみで構成された商品
- 学校で例えるなら『以前は成績TOPクラスだった生徒。勤勉だが勉強の効率が悪いのか成績は停滞気味。他の生徒にどんどん追い越されており危機感は抱いている』
- 1989年のバブル崩壊から失われた30年と長い年月が経過。新型コロナによる経済的ダメージは大きく失われた40年になるとも。30年、40年も失われて果たして挽回できるのか。
- 2000年と比較して国民の給与が下がっているのは主要国で日本くらい。株価も約30年前の最高値を未だ超えられず、少子高齢化に人口減少まで課題は上げたらキリがない。
- 技術力、人材、観光資源など国としてのポテンシャルは高い。
バランス型
- 先進国、新興国、日本など世界各国で構成された商品。
- 学校で例えるなら『クラスそのもの』『優等生、成績停滞気味の生徒、可能性を秘めた問題児などみんながいる。将来は誰が活躍するかは分からない』
- 世界に分散投資するのでリスクも分散できる。ある国や地域の株価が減少しても影響を少なく抑えることができるが上昇時も同様。グローバルな世界においては一蓮托生でもある。
- 投資の格言『卵は一つの籠に盛るな』を実践するならバランス。株式だけの商品、債券やREITを含む商品などバラエティに富んでいる。
- 構成銘柄は時価総額に左右されるので、どんな商品を選んでも結局アメリカが大半を占める場合が多い。
商品分類の一覧
分類 | 主な国、地域、資産構成 | 現 状 | 将 来 | クラスで例えるなら |
---|---|---|---|---|
先進国 | アメリカ・欧州 | 世界の時価総額の約6割はアメリカ。先進国だけで8割以上。 | 今後も世界の政治経済の中心だが地位の低下は免れない | 成績優秀な優等生 信頼も厚いリーダ |
新興国 | BRICs、台湾、韓国、東南アジア | 著しい発展で世界経済の成長エンジンに。しかし新型コロナのダメージも大きい。国内情勢に問題を抱え安定性に欠く場合も。 | 2050年には中国とインドのGDPはアメリカを抜いている可能性も。内外の問題や不安定な側面が顕著化する恐れも。 | 成長著しい生徒 成績は不安定で問題児な一面も |
国内 | 日本のみ | 失われた30年から40年に突入。給与は増えない、少子高齢化で人口減少など課題は山積み。 | 成長のためには課題の解決が最優先。2050年にはGDPは世界4〜6位に? | 以前は成績TOPクラス 今は成績は停滞気味で危機感を抱く |
バランス型 | 先進国、新興国、国内、債券、REIT | 新型コロナや米中覇権争いなど近年稀に見る厳しい課題に直面している。 | 多くの問題を抱えながらも世界経済が成長していくことは間違いない。歴史が証明している。 | クラスそのもの みんな成長して欲しい |
おすすめ度
分類 | 時価総額 | 安定性 | 将来性 | リターン | オススメ度 |
---|---|---|---|---|---|
先進国 | 約80% | ○ | ○ | 大 | ★★★ |
新興国 | 約12% | ✕ | ◎ | 中 | ★★ |
日本 | 約7% | △ | △ | 小 | ★ |
バランス | – | ◎ | ○ | 中 | ★★★ |
オススメ度の星3つは先進国とバランスになります。先進国といってもGAFAMをはじめとするアメリカ企業の時価総額が巨大で結局アメリカ主体の商品になります。この先10年〜30年の様々な予測において多少の違いはあってもアメリカは世界の超大国です。
新興国に関しては、やはり中国とインドが主役となります。この2つの国は2050年のGDPランキングでアメリカを抜いて1、2位になるとの予測もあります。短期では安定性に欠けますが長期視点の将来性においては期待度は非常に大きいです。抱えている各種問題も国際社会が平和的に解決することを望みます。
日本に関しては先にも述べたように課題山積みで光も見えていません。この30年がそうでした。挽回できればそれに越したことはありませんが、現実的には衰退スピードをどれだけ減速できるかだと思います。
バランス型に関してはその名の通り世界全体に資産配分した商品となります。全世界に配分するのでリスク分散されて値動きは安定したものとなります。世界経済全体としてはこれまでの歴史が証明しているように、今後も緩やかに経済成長が進みます。その反面、先進国、新興国、日本のどれかが上昇基調にあってもプラス影響も小さくなります。株式100%もあれば債券を組み入れた商品もありバラエティに富んでいます。
まとめ
今回の記事ではつみたてNISAの商品分類の解説となりました。、先進国、新興国、国内、バランス型のそれぞれの特徴について少しでも参考になれば幸いです。ちなみに今回の記事は、NISA歴7年の僕がこれまで得た経験や知識から基づく個人的な考えとなります。一意見としてお役に立てればと思います。
いつの時代においても大小問わず様々な問題を抱えつつ、そして乗り越えながら世界は経済成長を続けてきました。今後も世界全体が経済成長を続けることに疑問の余地はありません。そもそもつみたてNISAは長期の資産運用の観点ですから、コツコツと淡々と積立を長期継続するのみです。
他の記事でも述べていますが、豊かな人生にするためには労働所得だけではなく不労所得など所得の種類を増やす必要があります。特に日本における労働所得は増えるどころか減っていますので尚更です。
その点ミレニアル世代やZ世代の皆さんには、長期の資産運用で優位な『時間』という強力な武器があります。「時は金なり」という言葉がありますが、長期の資産運用においても当てはまる言葉だと思います。つみたてNISAなど長期の資産運用では、早く始めて長く続ける『時』が『金』を生み出します。
次の記事では商品分類のオススメの組み合わせ、逆にやってはいけない組み合わせを解説したいと思います。